はじめに
チェスの試合では、「自分が優勢になる瞬間」というものがあります。自分が優勢になった場合、それは攻めの姿勢に変えるチャンスとなります。
では、どのような時に自分が優勢となるのでしょうか。そのためには、まずは駒のポイント制度を理解する必要があります。相手と自分がそれぞれ取った駒のポイントを計算した時、自分の取ったポイントの方が高ければ、自分が優勢であるといえます。その状態を表す一つの表現として「ピースアップ」というものがあります。
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ピースアップ、ピースダウン
ピースアップとは、マイナーピースアップ（Minor Piece Up）の略で、自分が相手よりも主要な駒（クイーン、ルーク、ビショップ、ナイトのいずれか）を余分に取っている状態を指します。
ピースダウンはその逆で、相手の方が自分よりも主要な駒を多く取っている状態を指します。
ピースアップの場合、勝つ可能性が非常に高く、また逆もしかりです。そのため試合では、ピースダウンにはならないよう気を付ける必要があります。
ポーンアップ、ポーンダウン
ポーンアップとは、文字通り相手よりもポーンを多く取っている状態を指します（ポーンダウンとは、その逆です）。
特に初心者のうちは、ポーンダウンぐらいであれば、すぐに挽回することができるので諦めずに試合を続けましょう。
上級者になってくると、大きなミスはほぼ起きないため、ポーンアップ・ダウンを巻き返すことが難しくなります。
ピース・ポーンアップ（勝っている）ときにすること
ピース・ポーンアップで勝ち越している際は、相手を攻撃しましょう。
攻めないと自分のアドバンテージを有効活用できず、気づかないうち相手に追いつかれ、逆転されてしまいます。
勝っているときの簡単な戦略としては、同じ価値の主要な駒を交換し続けることです。そうすれば、最終的には自分が余分に持っていた主要な駒（ピース・ポーンアップ分）だけが残ります。エンドゲームでは、その駒を使って相手のポーンをひたすら取り続けたり、その駒で相手のキングをチェックメイトすることができます。
ピース・ポーンダウン（負けている）ときにすること
ピース・ポーンダウンに陥っているということは、自分が負け越していることを意味します。
負け越しているときは、相手を攻めることを考えるよりも、守りを固めることを意識しましょう。
守りを固めながら、次のステップとしてカウンタープレイやトラップを考え、相手のミスを見逃さないようにしましょう。
負けているときは、駒の交換（等価交換）を避けてください。つまり、クイーンとクイーン、ルークとルーク、といった交換は避けましょう。
駒の交換を続ければ続けるほど、負ける確率が高くなります。
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